東京工業大学原子力規制人材育成事業は、原子力利用における確かな安全を確保し、原子力災害、核テロ、核拡散等のグローバルな原子力危機に適切に対応する将来の3S (原子力安全 (Safety)、核セキュリティ (Security)、保障措置 (Safeguards)) 分野の専門家又はリーダーを育成することを目的としています。そのためには、世界最高水準での3Sの確保が必要条件であり、個々の科学的安全性確保のための
・確かな 「専門性」 に加え、
・個々を超越した事象への対応能力 (「俯瞰力、実践力、主導力」)
が安全のみならず安心を導くために強く求められます。特に原子力プラントの核セキュリティ・保障措置では、体系的な知識の修得のみならず、実際の核物質や放射性物質の取扱や破壊・非破壊分析といったハンズオントレーニングへの強いニーズがあります。また、フィジカル空間のみならずサイバー空間を含めた新たな脅威への対応が強く求められます。
本事業は、「核セキュリティ・保障措置を理解しフィジカル・サイバー空間にまたがる原子力プラント3S (原子力安全・核セキュリティ・保障措置) を俯瞰し、実践・主導できる人材」 の育成を目標とし、原子力プラント規制で求められる、3Sに関する高い専門性に加え、俯瞰力、実践力、主導力を段階的に育成する体系的教育カリキュラムを構築します。2017年度から2021年度まで構築してきました 「原子力規制人材育成事業教育課程」 カリキュラムに、原子力プラントの核セキュリティ・保障措置で求められる基礎的事項を含めたハンズオントレーニングや、サイバー空間を含め変化し続ける新たな技術・脅威への対応を大幅に強化・拡充し、フィジカル空間のみならずサイバー空間にまたがり、3Sに関する高い専門性、俯瞰力、実践力、主導力を備えた人材育成を実践します。
ANSET (2017.9 ~ 2022.8) ▼ |